飲酒運転死亡事故、検察側がアニメで状況説明(読売新聞)
飲酒運転で死亡事故を起こしたとして、危険運転致死罪に問われた徳島県阿波市土成町吉田のトラック運転手、河埜大介被告(41)に対する裁判員裁判の初公判が20日、地裁(佐藤晋一郎裁判長)であった。
検察側は事故状況をアニメーションで説明し、そのDVDが証拠として採用された。全国でもまだ珍しいという。交通事故の裁判員裁判は県内では今回が初めてで、河埜被告は起訴事実を認めた。
検察側は冒頭陳述で、河埜被告は2009年9月22日、午後11時頃まで石井町内の居酒屋でビールを大ジョッキ5杯飲み、吉野川市の県道で軽乗用車を運転して対向車線を越え、ミニバイクに衝突し、相手を死亡させた。「被告自身もアルコールの影響で正常な運転は難しいと認識していた」と主張した。
一方、弁護側は「勤めていた会社とトラブルがあったことも影響し、軽率にも飲酒運転をしてしまった」などと、故意ではなかったと強調した。
検察側は証拠調べで、事故を再現したアニメを、法廷内の各裁判員の手元のモニターなどに映し、状況をわかりやすく立証した。地検は昨年10月の放火殺人事件の裁判員裁判でも、家の中で人型の印が動くアニメで、被告の放火時の行動を説明。今回はより本格的なアニメを見せた。公判後、児嶋隆司三席検事は「アニメを使う立証は新しい試みで、期待と不安が半々」などと話した。
21日は被告人質問の後、論告求刑が行われる。
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一方、弁護側は「勤めていた会社とトラブルがあったことも影響し、軽率にも飲酒運転をしてしまった」などと、故意ではなかったと強調した。
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